空海の筆運びに思う

こんにちは。

 

てらぴーだよ。

 

国宝と言われる、空海の風信帖を見ました。

 

何が書いてあるのかさっぱりわからないけど、筆跡をたどってみるのも、また、一興です。

 

どんな風に筆を運んで、どこで墨を継いで、ということを想像して見るのは、また、楽しいものです。

 

もちろん今は、デジタルが進歩しているので、精巧な複製でも、印刷物でも、作れるので、そういうのを使って、同じようなことはできるでしょうけれども、オリジナルにはオリジナルのクオリアがある、はず。

 

実際に、あの空海が、この字を書いた。

 

ここに手を添えて、手のひらをこんな風にして紙にくっつけて、だから、この紙のそこかしこに、空海の手の油がついている。

 

油はともかく、空海がこの字を書いた、その字を今てらぴーが見ている。

 

1000年の時空を超えて。

 

見ていくうちに、もしこの字をAIに分析させたらどうなるだろうと、妄想が膨らみます。

 

筆跡の感じから、字を書いたときの早さを捉えられるかもしれない。

 

この字のこの一画は、これぐらいの早さで書いた、ということや、ここで墨を継いで、何字書いているが、それは平均からすると早いとか遅いとか。

 

そういった分析から、空海がここで書きあぐねているかもしれない、といったことも分かるのではないか。

 

文章の、この部分からこの部分へは、速やかに、ということは調子よく筆が進んでいるのに、ここに至ると、途端に筆運びが遅くなる、とか。

 

AIに、空海の他の自筆の文書をとにかく全て読み込ませて、それから、ほかの書家の書いたものを読み込ませて、ビッグデーターでやっていけば、分析できるのではないか。

 

自筆の文章の、その書きように心理状態が如実に現れる、ということはあるのではないでしょうか。

 

言いよどむところに、何か心情的に、隠し事とかがあったりする、それと同じように、書いたもののその書きぶりの変化といったことにも、何かしらの心情の変化とか、気持ちの高ぶりとかその逆といった気持ちの変化というものが、隠されているのではないか。

 

戦国大名の残した血判状などから、血液型を割り出して、血液型性格診断をやってみた、というのを聞いたことがあります。

 

ならば、直筆の書状から、書いた人の書いたときの心理状態を類推することも可能でしょう。

 

実証主義から外れるから、難しいかな。

 

でも、今はやりのAIの見立てを根拠に、誰かあるいはどこかの研究機関がやらないかな。

 

以上、空海の直筆を前に膨らんだ、てらぴーの妄想でした。