あの頃「サテン」だった、コーヒーには「ミルク」
ところでコーヒーの話だが、あの頃は「サテン」だった。
いったいいつ頃から「サテン」が「カフェ」へと変貌したのだ。
おされなカフェばやりで、旧来の喫茶店も注目されているみたいだ。
今日の朝コーヒー。
朝日の入り具合が斜めすぎる。
久しぶりのカップ。
取っ手がないので、コーヒーに限らずどんな飲み物にも使えます。
結構、こういうデザイン好き。
さて、あの頃、今から30年も40年も昔、まだミルクが貴重品だった頃。
「スジャーター」もそれほど普及してなかった頃。
喫茶店によっては、ミルクは自己申告制であったのだ。
つまりウエイターやウエイトレスの人が、コーヒーを運んできます。
テーブルに置く際に、それとなく尋ねるのだ。
「ミルクはお入れしますか?」
「はい」と答えると、その人のコーヒーにだけミルクが注がれる。
ミルクの量は、ウエイトレスかウエイターの腕次第というか気分次第。
たいていほんの少し。
「多めに」と言ってみたこともあるけれども、大して変わらなかった思い出があります。
カウンターの裏でこっそり練習してたのかな。
コーヒーにミルク。
ブラックで飲むようになって、その問題からは解放されましたが、コーヒーにミルク、実に奥深いものがありますね。
その当時、小さいミルクピッチャーと言うのでしょうか、ミルク入れ、それが1人に一個ついていた喫茶店と、大きめのミルク入れで出てきた喫茶店、そして、自己申告制の喫茶店。
いろいろでした。
中身の「ミルク」も、「この水っぽさは牛乳でしょう」というものから、濃厚なクリームまで、これまたいろいろです。
生クリームの場合、スプーン一杯で十分美味しかった。
カフェオレ気分にもなりました。
大して自己申告制ではたいてい物足りなさが残り、味わいも中途半端になりがちでした。
まだブラックで飲めなかった頃は、「スジャーター」のお世話になってました。
ミスドやファミレスでは、好きなだけ入れられたので、たいてい2個入れてました。
それが、あの手のものは、ミルクでも牛乳でもなんでもなくて、ただの天ぷら油を白くしたものだったとは。
油に騙されていたんですね。
油分が「コク」を演出していたんですね。
その頃には、ブラックで飲めるようになっていたので、特に支障はありませんでした。
ブラックで味わえるようになって、逆に味覚の幅が広がった感じです。
「サテン」に入って、「ミルクお入れしますか」と聞かれても、大丈夫です。