亡き母の写真に秘められていたこと
こんにちは。
てらぴーだよ。
とてもシュールな写真を見たことがあるのです。
それは数年前、母が突然亡くなって、慌ただしくお葬式を済ませ、実家で親戚の人たちと母の写真などを見ていた時のこと。
アルバムに貼られていない写真の中に、若い頃の母のポートレイトがあったのです。
和服姿で少し笑っている写真。
その時代ゆえ、白黒写真だったけど若くて艶やかで、健康そうな感じです。
何気なく裏返してみて、固まってしまったのでした。
写真を撮った日付が鉛筆で乱雑に記されていたからです。
その年月日というのが、僕が生まれる一月前。
ということは、もちろん写真には写ってはいないけれども、母のお腹の中に、確実に僕がいた、ということでしょう。
しかも生まれる一月前。
ほとんどいつ生まれてもいいような格好で、母の羊水の中に浮かんでいたのではないか、とそんなことまで考えてしまいました。
「浮かんでいたのではないか」じゃなくて「浮かんでいた」のですよね。
その日は、今から61年も前、つまり今日は、てらぴーのお誕生日なのでした。
還暦プラス1ですよ。
一回りしたのなら、今日で1歳です。
確実に母のお腹で育って、そしてこの世デビュー。
なんだか不思議です。
最近の研究によれば、私たちの体は、40兆もの細胞で構成されているのだといいます。少し前では60兆と言われていたけれど、それでも、40兆ですよ。
しかもその出来方は、あらゆるところが、同時進行。
つまり、上半身ができたから次は下半身だ、とか血管網が完成したから、これから血液を流します、というのではなくて、上半身も下半身も関係なく、血管血液心臓、皆同時進行。
ほとんど勾玉みたいな形の段階で、もう心臓が動いているとか、そんなんだよね。
不思議。
その人体の発生の不思議を解説しているこんな本があります。
人体の各パーツが、どんな具合に作られていくのかをイラストや写真で解説してくれてます。
膜ができて、その中に少しの窪みができる、そこに眼球ができるとか、膜がくるんと丸まって、そこに神経が通るとか。
体各部の出来方も複雑ですし、しかもあちこち同時進行。
チンパンジーがでたらめにタイプライターを叩いたら、シェークスピアの作品になった、なんて比喩が使われますけど、まさにそんな感じ。
作業計画のガントチャートどうなっとるねん。
ともあれ、奇跡を潜り抜け、今こうして生きておりまする。
61年もの長きにわたり、ほとんど支障なく生かされてきました。
これもまた奇跡。
次の1年も楽しみましょう。
皆様も、奇跡のお子様だったのですよね。
生まれておめでとう!