紙って、湿気を吸いますよね、ならば、
こんにちは。
てらぴーだよ。
雨は上がったものの蒸し暑い夜に、手帳の時間です。
今日1日を丁寧に振り返りましょう。
梅雨の時期の蒸し暑さは困りものである。
毛深いモフモフの動物はどうしているんだろう、とか思う。
梅雨なんて、何千年も何万年も下手すると何万年も起きているはずなのに、どうして人類は、この蒸し蒸しを快適にやり過ごす体を進化させなかったのか。
手にうっすらと汗をかくと、ノートや手帳に添えたときにくっついてしまい、なおかつ、湿度で紙が波打ってしまう。
この、紙の波打ち現象に、名前がついているのだろうか。
発見者の名前にちなんで命名されることはよくあることなので、例えば「ジェームズ効果」とか「パトリック現象」なんて、ひそかに呼ばれているのではないか。
紙は湿気に弱い。
本なんて、紙の集積なのだから、湿気がすごいと、本全体が膨らんだり、各ページがもれなく波打ったり、したがって全体的に開き気味になったりする。
上から見ると、まるでホタテ貝のようだ、ちょっと大げさな言い方だが。
それに、空気中の水分と反応するのか、しみになったり、何がくっついていたのか、ピンポイントでカビが生じることさえある。
しかし、この、本に集まった湿気をば、何らかの形で回収できたのなら、本でいっぱいになった本棚が、またとない除湿装置となるのではないか、と考えてみた。
とにかく大きめの本棚に本をぎっしりと詰める。
経験上、古い大型の判型の専門書なんかがベストだ。
後は梅雨になるのを待つ。
本が湿気を吸い取る。すこうし膨らむ。
そうなったらスイッチを入れる。
各本が吸い取った湿気が水滴になってタンクに集められる。
タンクは簡単に取り外せて湿気の集合体つまり水を捨てられる。
どうだろう、原理は簡単だ。
この装置が開発され普及しだすと、湿気対策のために書物を買う人も出てくるに違いない。
読まないのに、読む予定もないのに、書棚を買って本を詰める。
湿気除去に使わない時は、本棚と本としてそこにあるのだから、読むこともできる。
書店や古本屋の本も売れ、経済が回りだす。
などと考えて、案外いいかも、と思ってはみたものの、エアコンがあるではないか、との声がして、あえなくしぼんでしまった。
そうなのだった、湿気対策にはエアコンがあるではないか、除湿にすればいいではないか、暑かったら冷房にすれば除湿も兼ねるし。
電気仕掛けのシステムを考えたからダメだったのだろうか?
時代はエコなので、余分なエネルギーを使わなくとも動く仕掛けが必要なのか。
本を置いておくだけで湿気が集まり回収できるような、そんなシステムならば、エアコンがあろうとも、共存できる技術へと進めたのだろうか?
ならば、湿気を吸収してなおかつ吐き出す「紙」を開発すればいいのではないか?
その水分を回収できるように、本棚の棚に溝をつけて、と考えているうちに、めんどくさくなって諦めた。
紙が吸収した水分を排出しているうちは、本が取り出せない、つまり読めないではないかと気づいたのだ。
それに、湿気を吸収する紙ならば、いつだって波打ってるのかもしれない。
やっぱり紙は、今の紙で十分だ。
「パトリック現象」はどうなったのだ。