暑いのだ、何も考えられないけど、電極は嫌なのだ
こんにちは。
てらぴーだよ。
考えがまとまらない夜に、手帳の時間です。
今日1日を丁寧に振り返りましょう。
なんだか頭がすっきりしない。
半分寝ぼけているような。
ああ、暑さのせいなのだ、きっとそうだ。
だって、日中、あんなに暑かったのだから。
朝起きたら枕もとの野帳が開いたままで、そのページとそれから何枚かのページの同じところが少し「しわ」が寄ったみたいになっていて、「はて水でもついたのか?」と思案してみたのだが、どうやら「よだれ」らしい、というところまで含めて暑さのせいだ。
ここまで暑いと、何が起こるのかわからない。
井上陽水の歌にもあったではないか。
「水道の水は
グラグラたぎり
石鹸はすぐに
ドロドロ解ける」と。
だから、考えがまとまらないなんて、当たり前のことなのだ。
読解力も落ちているので、読書もはかどらない。
今なら、AIに勝てそうもない。
人類としての誇りが持てない。
考えや意識は、脳の電気信号だというけど、あちこちでショートしているみたいだ。
そう言えば、豚の脳に電極を差し込んだ、というニュースをネットで見たけれども、遠からず「人体実験」も行われるのだろうか?
脳に電極が埋め込まれて、体のありとあらゆる変化だけでなく、感情とか意識の在り様なんかも、少し離れたナースセンターですべてお見通し、ってことになるのだろうか。
例えば、そういう状態で患者さんがおしっこをしたとして、その時の生理的な変化に伴う電気信号が向こう(ナースセンター)のモニターか何かに伝わって、
「あ、この患者さん、今おしっこをしたみたいです」
のように分かってしまうのか。
すると、おむつをしていて、おしっこをしたものだから、交換してほしい旨の「ナースコール」も必要なくなるのだろうか。
体の変化ばかりではなくて、気分とか、さらにはどのようなことを考えているのかまで、分かってしまうのだろうか。
単純に、いやだな、そんなのは。
脳のどの部位の血流が増えたとか減ったとかで、どういった種類の意識変化が起こっているのか、つまりは何を考えているのか、AIが人間の医師だと覚えきれない過去のデータから、「最適解」をはじき出すのか。
脳に電極が埋め込まれたら、うっかりエッチなことも考えられないではないか。
何とかしてこの研究を阻止せねば、と思うのだが、世間的には、どうなのだろう、容認されているのか。
今のところ反対意見とかは聞いていないので、このまま進められるのだろう。
進められることで、脳に関する疾患の治癒への可能性が開けてくるかもしれない。
研究の「大義名分」なんて、いくらでもあげられるだろう。
しかし、こうした研究の根本、われわれの意識とか感情、思考といったものは、突き詰めて言えば、すべては脳の電気信号に還元されるのだ、というところに「盲点」はないのか?
本当に電気信号でいいのか?
それではまさに『マトリックス』の世界ではないか。
電気信号のやり取りを、あるいは脳波を同調させれば、まったく同じ意識やら感情が再現されるのだろうか。
「麻原尊師と同じ脳波を再現する」という触れ込みの、オウム真理教のあの「ヘッドギア」とどこが違うのか。
脳には不思議な力がある、いや、力ではなくて「領域」と言うべきかもしれない。
脳だけではないのかもしれない。
意識の在り様は、夏の道路などに現れる「逃げ水」のように、いつまでも神秘を明かさない。
人間のさかしらが「追いついた」と思っても、さらに向こうにまた現れる。
そうやって、いつまでも遊んでいればいいのだ。
でも、脳に電極は、勘弁してほしい。