内側から湧いて出る「マイナスの言葉」に耳を澄ます
こんにちは。
てらぴーだよ。
雨も落ち着いた夜に、手帳の時間です。
今日1日を丁寧に振り返りましょう。
寝る前に布団の中で読みだした、岸本佐知子さんのエッセイ集『死ぬまでに行きたい海』(スイッチ・パブリッシング)の影響でしょうか、あの頃を思い出してます。
それは、岸本さんのエッセイに呼応するかのように、物心つく時期のことであったり、小学生のころだったり、中学生だったり、大学生の時分だったりするのですが、ついついマインドフルネスな取り組みともなり、かつての自分がしでかした「悪事」の数々を思い出していくという、精神衛生上、あんまり推奨されない心の働きともなってしまうのでした。
お願いだから、自分を責めないで。
よく、マイナスの言葉を使わないで、プラスの言葉を使うようにしましょうなどと、説いている書物があります。
言葉には、「言霊」(ことだま)が宿っているのだから。
それを信じて、良い言葉だけを使っていた時期もありました。
でも、長続きしませんでした。
なぜか?
僕の場合、その反動がすごかったのです。
プラスの言葉を使った分かそれ以上に、気持ちがマイナスに振れるのでした。
最初のころは、それではいけないと思い、半ば義務のように「プラスの言葉」を唱えてました。
でも、数日で反動が来る。
ダメじゃないかと自分を叱りつけ、口にする言葉、書く言葉を厳しく査定する。
マイナスの言葉が入り込んでいないかどうか。
そして、お約束のように、反動が来る。
「うつ」な気分に包まれる。
いつしか、マイナスの言葉もプラスの言葉も、意識して使うことはなくなりました。
ちょっとした、試合放棄。
プラスマイナス、どちらにも進めない宙ぶらりんな状況。
プラスの言葉を使うことに、期待しすぎていたのでしょうか。
けれども、やはり言葉は大切です。
プラスもマイナスも、それを感じるのなら、それがその時の、自分の正直な感想だったり、受け止め方だったりするのでしょう。
A4サイズの大判のノートに、「今の気持ち」を書きなぐったこともあります。
吐き出してみないと、何が詰まっているのか、分からないと思ったから。
確かに、マイナスの、人や自分を傷つけてしまう言葉の数々は、口にしたくもないし、はっきりと書き出すことにも、抵抗感でいっぱいです。
でもそこをあえて乗り越えて、実行してみる、つまり、マイナスの言葉を浮かぶままに、ふだん考えている言葉そのままに、文字にしてみる。
やはり無意識のうちにブレーキをかけているのか、そう長くは続きません、初めのうちは。
「あれ?こんなに少ない?もっと出るんじゃないの?」
どこかで、遠慮が働いていたようです。
ですから、自分の本心と向き合うのにも、鍛錬が必要なのでしょう。
でも、時には、不満や不安、一方的な悪口も、正統な批判も、自分に対する罵詈雑言も、思いつくまま書き連ねてみればいい、と思います。
おそらく1度では済まない広がりと深さがあるはずだから。
だれしも充実した1日を過ごしたいと願うもの。
でも1日を振り返った時に、何かしら「もやっ」とした時間を過ごしているのなら、その「もやっ」が、もやもやになる前に、正体を見極めましょう。
自分の内側から出てくるマイナスの言葉は、何かしらのメッセンジャー。
時には静かに、その語りだす言葉に、耳を傾けましょう。
なんてったって、その言葉は、自分の本心である可能性が高いのですから。